中国ドラマ界で最近、ちょっと気になる言葉が出てきました。
「中劇」
長劇でもない。かといって、縦型や横型の短劇でもない。
長劇と横型ショートの中間に位置する新しいドラマ形式が「中劇」らしいのですが、この「中劇」をめぐって、敖瑞鵬(アオ・ルイポン)のファンがかなりザワついているようです。
というのも、敖瑞鵬が中劇に出演するのでは?という噂が出たから。
普通なら、
「新しいジャンルに挑戦するんだ、面白そう!」
となっても良さそうなんですが…。
今回は、そうならなかった。
むしろ、
「中劇には出てほしくない」
「なぜ今、中劇なの?」
という反発のほうが目立ちます。
で、私はというと。
うん……今は出てほしくないかな。
中劇というジャンルが悪いと思っているわけではないんです。
ただ、今の敖瑞鵬のキャリアを考えると、あえてこのタイミングで中劇へ行く必要があるのかな?と思ってしまうんですよね。

そもそも「中劇」って何?
「中劇」は、従来の長編ドラマ(長劇)と短劇の中間に位置する新しいフォーマット。
作品によって違いはありますが、1話20~30分程度、全20話前後といった比較的コンパクトな構成で、通常のドラマと同じ横型で制作されます。
つまり、
「短劇を少し豪華にしたもの」
というより、
「長劇をコンパクトにした新しいドラマ形式」
を目指しているのだと思います。
だから、中劇という形式そのものには私も否定的ではありません。
最近の中国ドラマを見ていると、
「これ、本当に40話必要だった??」
と思う作品もありますし(笑)。
20分という短い尺だからこそ、無駄を削って密度の高い作品を作れる可能性もある。
問題はそこじゃないんですよね。
問題は「今の中劇が、どう見られているか」
どんなに「中劇は長劇の下位版ではありません」と言ったところで、現時点でそう見られているかというと……
正直、まだそうではないと思います。
今のところ中劇には、
「長劇の主演クラスが積極的に出演する新しいドラマジャンル」
というイメージがまだ定着していません。
むしろ、これまで横型短劇や中劇に近い作品で主演してきた俳優を見ると、長劇ではまだ主演級まで上がれていない俳優も少なくない。
だからファンからすると、どうしても、
長劇 → 中劇 → 短劇
という序列に見えてしまう。
本来、作品の尺と俳優の格は別の話です。
でも中国芸能界って、そんなに単純じゃないですよね。
どのクラスの制作に出るのか。
主演なのか、準主演なのか。
誰と共演するのか。
どのプラットフォームなのか。
次にどんな作品が来るのか。
そういう一つひとつが、その俳優の“現在地”として見られてしまう。
だからこそ、敖瑞鵬ファンが「中劇は嫌だ」と言う気持ちは、私は結構分かります。
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今の敖瑞鵬なら、長劇主演を続けてほしい
敖瑞鵬は、もう「これから主演を目指す若手俳優」という段階ではありません。
『少年歌行』『白月梵星』などを経て、さらに『朝雪録』のような話題作・ヒット作もあり、現在は長劇で主演を継続して任されるポジションにいます。
だからこそ、今はそのラインを大事にしてほしいんですよね。
長劇主演を続けて、さらに代表作を増やして、
「敖瑞鵬主演なら見たい」
と言われる俳優になっていく。
私は今、その段階だと思っています。
だから、
なぜ今、中劇?
と思ってしまう。
中劇に出ることで明確なメリットがあるならもちろん良いんです。
ものすごく良い脚本が来たとか、この監督とどうしても仕事がしたかったとか、役柄が俳優として新しい挑戦になるとか。
そういう理由なら分かる。
でも単純に「新しいフォーマットだから」というだけなら、私は長劇主演を続けてほしいかな。
任豪と同じ「中劇主演」というのも、やっぱり気になる
さらにファンが敏感になる理由として、中劇で主演している俳優の顔ぶれもあると思います。
同時期に中劇でクランクインした主演俳優として、任豪(レン・ハオ)などの名前もあります。
ここはかなり率直に書きますが、
現時点で俳優としてのポジションを比較すれば、敖瑞鵬のほうがかなり上だと思っています。
もちろん任豪が悪いという話ではありません。
任豪はこれから主演作を重ねていく段階の俳優だと思うし、今後ヒット作が出れば立ち位置はいくらでも変わります。
ただ、少なくとも現在、S級・S+級クラスの長劇で主演を任される俳優かというと、全然そこまでではないと思う。(S級以上だと準主演も厳しいのでは?と思ってる)
だから、
「任豪が中劇で主演する」
なら、そこまで違和感はない。
でも、
「敖瑞鵬も中劇で主演する」
となると、
え?同じ主演ラインに並ぶの?
と思ってしまうんですよね。
多分、ファンが感じている“格下げ感”って、こういうところなんじゃないでしょうか。
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しかも「同じ事務所の新人を売り出すため?」という噂まで
さらに中国SNSでは、ヒロインに敖瑞鵬と同じ所属先の新人女優が起用されるのではないか、という噂も出ていました。
もちろん、これは正式発表されていない段階では何とも言えません。
ただ、ファンが
「敖瑞鵬の人気を使って、新人を売り出すための作品なのでは?」
と疑ってしまうのは良く分かる。
もし本当にそうなら、なおさら、
「今それをやる必要ある?」
となるでしょうね。
せっかく長劇主演としてキャリアを積み上げている時期です。
ファンからすれば当然、本人のキャリアをもう一段上げる作品に出てほしい。
この反発は、単に「中劇なんて嫌!」という話ではないと思います。
私も今は「中劇=格下」のイメージがある
そしてここは、はっきり書いておこうと思いますが私は、
中劇というフォーマットそのものが長劇より劣っているとは思いません。
でも、
現時点では、中劇には長劇より格下のイメージがあるのは事実。
これは別の話なんですよね。
新しいジャンルだから、まだ評価が定まっていない。
そして何より、
「この人が中劇に出るの!?」
と思わせるような大物俳優が、まだ中劇の主演ラインに来ていない。
だから現在の出演者の顔ぶれから、そのジャンルの“格”を判断されてしまう。
これはある程度仕方ないと思います。
中劇=格下イメージを、覆す
じゃあ、この「中劇=格下」というイメージをどうすれば変えられるのか。
私はこれ、かなり単純だと思っています。
誰も格下げだと言えない俳優を主演にすればいい。
例えば胡歌(フー・ゴー)。
あるいは黄暁明(ホアン・シャオミン)。
このクラスの俳優が、
「次回作は中劇です」
と発表したらどうでしょう。
多分、誰も、
「胡歌、長劇に出られなくなったの?」
なんて思わないですよね(笑)。
そんなわけないので。
むしろ、
「胡歌がわざわざ選んだ中劇って何?」
「そんなに良い脚本なの?」
「中劇って、もしかしてこれから本格的に来るの?」
となる。
ここが、敖瑞鵬との決定的な違いだと思っています。
敖瑞鵬は人気俳優。でも、まだ中劇の“格”を変えられるほどではないと思う
敖瑞鵬は人気もあるし、長劇主演を継続できる実績もある。
私は十分、今後もっと上へ行ける俳優だと思っています。
でも、
「敖瑞鵬が主演するなら、中劇はもう格下じゃないよね」
と業界や視聴者の認識を一気に変えられるほど、俳優としての格を確立しているかというと……
私は、まだそこまでは行っていないと思うんですよね。
だからこそ難しい。
胡歌が中劇に出れば、
胡歌の格が中劇を引き上げる。
でも今の敖瑞鵬が中劇に出た場合、
中劇の現在のイメージに、敖瑞鵬のほうが引っ張られてしまう可能性がある。
私が心配しているのは、まさにそこです。
これは敖瑞鵬を低く評価しているからではなく、むしろ逆。
ここまで長劇主演として上がってきたからこそ、今はそのポジションを大事にしてほしい。
あと何本かヒット作を重ねて、代表作を増やして、俳優としてさらに格を確立してからなら話は違うかもしれません。
でも今はまだ、
「敖瑞鵬が中劇を格上げする」より、「中劇に行った敖瑞鵬が格下げに見えてしまう」可能性のほうが高い。
私はそう思っています。

中劇そのものには、むしろ成功してほしい
だからといって、中劇というジャンルが失敗すればいいとは全く思っていません。
むしろ逆です。
面白いフォーマットだと思うからこそ、最初の段階で「長劇より下の俳優が出演する場所」というイメージが固まってしまうのは、もったいない。
だからこそ、
胡歌や黄暁明のような俳優に一本、本気で主演してほしい。
脚本も監督も制作費も、本気。
そして作品そのものが大ヒットする。
そうなれば、中劇を見る目は一気に変わると思います。
そのあとなら、敖瑞鵬が中劇に出ても、
「格下げなの?」
ではなく、
「今回はどんな作品を選んだんだろう?」
と見てもらえるかもしれない。
その順番のほうが良いんじゃないかなぁ。
今はまだ、敖瑞鵬には長劇主演を続けてほしい
結局、私の気持ちはここです。
中劇が嫌なのではなく、今の敖瑞鵬にはまだ出てほしくない。
『朝雪録』などを経て、せっかく長劇主演を継続して任されるところまで来た。
だったら今は、その場所でもう少し勝負してほしい。
代表作を増やして、ヒットを重ねて、誰もが認める主演俳優としての格をさらに固めてほしい。
中劇のイメージを変える役目は、まず胡歌や黄暁明のような、すでに格が揺らがない俳優にお願いしたい(笑)。
そこで中劇が、
「長劇に出られない俳優が行く場所」
ではなく、
「実力のある俳優が、作品に合わせて自由に選べる新しいドラマ形式」
として定着したなら。
その時は敖瑞鵬が中劇を選んでも、私は素直に「面白そう!」と思える気がします。
でも今は……
やっぱり、もう少し長劇で見ていたいかな。
せっかくここまで来たんだから。