中国ドラマ

「鳳凰の飛翔」(原題:天盛長歌)相関図、感想と中国評価 - 圧倒的な映像美と骨太な宮廷大作—2026年2月BS放送開始

原題:天盛長歌(Tian Sheng Chang Ge)
英題:The Rise of Phoenixes
エピソード数:全70話(TV版編集あり)
原作:小説『凰権』天下帰元

出演者:

陳坤(チェン・クン) = 寧弈(ニン・イー)
倪妮(ニー・ニー) = 鳳知微(フォン・ジーウェイ)/魏知(ウェイ・ジー)
趙立新(チャオ・リーシン) = 辛子硯(シン・ズーイエン)
倪大紅(ニー・ダーホン) = 寧世征(ニン・シージョン/皇帝)
袁弘(ユエン・ホン) = 晋思羽(ジン・スーユー)
白敬亭(バイ・ジンティン) = 顧南衣(グー・ナンイー)
張暁晨(チャン・シャオチェン) = 赫連錚(ホーリエン・ジョン)
王鷗(ワン・オウ) = 華瓊(ホワ・チョン)
于朦朧(ユー・モンロン) = 寧斉(ニン・チー)

鳳凰の飛翔、日本語字幕版

鳳凰の飛翔 MV

相関図

画像出典:チャンネル銀河

中国での評価と反響

「鳳凰の飛翔」(原題:天盛長歌)は、中国の大手レビューサイト「豆瓣」で10点満点中8.1点という高評価を獲得 した作品。放映当時の視聴率こそ振るわなかったものの、その作品クオリティは、あの名作瑯琊榜にさえ匹敵すると言われ、実は長く愛されて未だに視聴回数が伸び続けている作品です。今尚語り継がれる制作の質の高さは、中国国内でも高く評価され、特に映像美、衣装デザイン、俳優陣の演技力はここ10年の最高峰と言っても過言では無いほど!

興味深いのは、この作品が「非常に高評価にも関わらず視聴率は低迷」という独特な現象を生んだことです。豆瓣で8点を超える高評価を得ながらも、収視率は初回の0.558%から最終0.363%まで低下 しました。これは同時期に放送されていた「瓔珞(原題:延禧攻略)」のような爽快な展開の宮廷ドラマと比較されたことも要因かな?と思いますが、元々100話想定で作られたものが70話に短縮されたことで、話の筋がおかしくなったり説明不足な箇所が出来てしまったのが原因ではないかというのが筆者の憶測。

人物像や綿密な策略、張り巡らされた伏線が細やかなため、話数が短縮されたことによる弊害が顕著でした。特に物語の後半は、明らかに物足りなさが目立ってしまい、視聴率の低下に繋がったのかな、と思います。

しかし、その品質の高さは国際的にも認められ、Netflixが最高級別で版権を購入 し、世界中の視聴者に届けられることになりました。これは「白夜追凶」に続く快挙として注目されました。Netflixが長いこと版権を手放さなかったため、なかなか日本では一般放送で見る機会がなくなってしまった弊害もありましたが。

鳳凰の飛翔

視聴者目線での魅力と感想

圧倒的な映像美と制作へのこだわり

視聴者が口を揃えて賞賛するのが、その圧倒的な映像美。音楽・美術も美しく、強く印象に残る との評価が中国内でも多く寄せられています。アカデミー賞衣装デザイン賞にノミネートされた経歴を持つウィリアム・チャンを招いて製作された唐代風の衣装 は、まさに芸術作品そのものです。華美ではなく品のある質素な風であり、それがまた非常に高級感を漂わせているような、もはや芸術作品と言えるほどのクオリティを誇っています。

実景撮影にこだわり、7ヶ月という長期間をかけて丁寧に制作されたこの作品は、画面のどこを切り取っても絵になる美しさを誇ります。制作過程を記録した20集のドキュメンタリーも、豆瓣で9.4点という驚異的な高評価を得ており、制作陣の真摯な姿勢が視聴者の心を打ったことがわかります。

鳳凰の飛翔

骨太な権謀術数ドラマとしての深み

あの名作中の名作、瑯琊榜に匹敵する権謀術数のドラマであり、政治ドラマである という評価が示すように、この作品は単純な下剋上ドラマではありません。複雑に絡み合う人間関係と緻密な権力闘争が描かれています。

「脳を使って観る作品」「細部まで考え抜かれた傑作」という高い評価が多く寄せられています。

演技派俳優陣の圧倒的存在感

主演の陳坤(チェン・クン)と倪妮(ニー・ニー)の演技は特筆すべきものがあります。陳坤の魅力は「色気・所作・衣装の着こなし」にあり、鳳知微役の倪妮も知的で自立した女性を活き活きと演じています。

「永遠の男神」と呼ばれる美貌は40代(撮影当時)となっても衰えることを知らず、その美しさと繊細な表情に釘付けになること間違いない 陳坤(チェン・クン)の演技は、26歳という役柄を見事に演じきりました。一方、ニー・ニーは男装姿から女性としての美しさまで、幅広い表現力で観る者を魅了しています。

脇を固める俳優陣も豪華で、チャオ・リーシン、ニー・ダーホン、バイ・ジンティンなど、ベテランから若手まで実力派が揃っています。同期録音にこだわり、俳優自身の声で演じられたことも、作品の臨場感を高める要素となりました。

賛否両論を呼んだポイント

原作からの大幅な改変

この作品は原作小説「凰権」から90%以上の改変が施されたことで、原作ファンからは賛否両論の声が上がりました。女性主人公中心の物語が男性主人公中心の権謀劇に変更されたことで、期待していた展開とは異なると感じた視聴者もいました。

しかし、改変によって物語の奥行きが増し、より重厚な作品に仕上がったという評価も多く見られます。原作未読の視聴者からは、「まったく予測できない展開が続き、引き込まれた」という声が多数寄せられました。

結末

ここでは詳しくは省きますが、多くの視聴者が涙を流しました。例えようもなく悲しく、そして美しい結末だと筆者は感じています。是非まだ観てない方はご覧になってください。

権力と愛情の狭間で葛藤する人間の姿をリアルに描き出し、白黒の映像で締めくくられる最終回は、多くの視聴者の記憶に深く刻まれ、圧巻の最終話だった、と未だに語り継がれています。

なぜ「高評価・低視聴率」となったのか

快爽時代に反して細水長流の権謀路線を選び、知性を要求する剧情でありながら、湖南衛視という視聴者層とのミスマッチがあった ことが指摘されています。同時期の「延禧攻略」が2話で1人の敵を倒す爽快さだったのに対し、「鳳凰の飛翔」は18年かけて布石を打つ緻密さが特徴でした。

また、開放直前の改名や複雑な人物関係の説明不足など、マーケティング面での課題もありました。しかし、時間をかけてじっくり観た視聴者からは「今年最高の作品」「何度も見返したくなる傑作」という絶賛の声が上がっています。

まとめ - 時代を超えて評価される作品

「鳳凰の飛翔」は、視聴率という数字では測れない価値を持った作品です。中国国内での評価が示すように、真摯に作品と向き合った視聴者からは圧倒的な支持を得ています。映像美、演技力、脚本の緻密さ、すべてにおいて妥協を許さない制作姿勢は、中国ドラマの新しい可能性を示しました。

すぐに結果が出る「爽劇」とは一線を画し、じっくりと味わう「囲碁のような作品」として、この作品は時代を超えて多くの人々に愛され続けることでしょう。中国歴史ドラマの深い世界に触れたい方には、ぜひ時間をかけて全70話を堪能していただきたい珠玉の一作です。

 主要登場人物(キャラクター一覧)

 寧弈(ニン・イー)

主人公。第六皇子で、幼い頃に陰謀で軟禁・追放されるが、後に復権を目指す。 表向きは穏やかだが、内心は計算高く慎重な戦略家。 鳳知微とは協力しつつ複雑な関係へ。

襁 鳳知微(フォン・ジーウェイ)/魏知(ウェイ・ジー)

主人公のヒロイン。出生の秘密を持ち、男装し「魏知」と偽って朝廷に入り官吏となる。 聡明で政治的手腕にも長け、寧弈と関わっていく中で信頼や恋心が芽生える。

 寧世征(ニン・シージョン)

天盛王朝の初代皇帝。皇位継承や兄弟を利用する冷酷な権力者。 子である寧川・寧弈らの運命に大きな影響を与える。

 寧川(ニン・チュアン)

第一皇子。野心的で皇位を狙い、寧弈と対立。 皇位争いで大きな障壁となる存在。

️ 辛子硯(シン・ズーイエン)

寧弈の参謀として知略を支える重要人物。 主人公たちの戦略や宮廷政治の中心にいる。 

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